【翻訳】”このDEXが、あらゆるEthereumトークンでの決済を可能にする”

CoinDesk Kyber Network

この記事は、CoinDeskによる記事、This DEX is Enabling Merchant Payments in Any Ethereum Token の翻訳です。

 

Kyber NetworkのLoiへのインタビューを中心に構成された記事です。DEX機能を持つプロジェクトが、ブロックチェーン業界へ与える影響の可能性を探った記事です。

 

英語が得意な方は、ぜひ原文をご覧ください。

This DEX Is Enabling Merchant Payments in Any Ethereum Token - CoinDesk
Kyber Network is adapting the liquidity tool it uses within its decentralized exchange to allow businesses to accept payments in any ethereum token.

 

以下は、全てCoinDeskの記事の翻訳です。

カラーのボックスはこちらでの注釈です。

このDEXは、あらゆるイーサリアム上のトークンでの決済を可能にする

119,876 – これは、現存するイーサリアム上のERC-20トークンの数です。

 

この数字は毎日数百の単位で増加していますが、問題も発生します。分散型取引所であるKyber Networkの共同創設者でCEOのLoi Luu氏によると、これらのトークンの大部分は実際に利用するに及びません。

 

イーサリアム上のトークンの数は、Etherscanの”Token Tracker“で確認可能です。

 

Luu氏は、「私たちの見るところ、ほとんどのトークンはトレード目的のため取引所にあるだけで、もしくは特定のプラットフォームでのみ使われています。」と述べました。

 

Luu氏はその状況を変えるため、決済に活用することでERC-20トークンのポテンシャルを解放しようと考えています。

 

そのためにLuu氏は、あらゆるERC-20を通したビジネス上の決済を可能にするため、DEXの基礎となるオンチェーン流動性スマートコントラクトをさらに拡張するつもりである、とCoinDeskに独占的に明らかにしました。

 

Luu氏はCoinDeskに、「私たちのメイン・ゴールは、あらゆるトークンをどこでも活用できるようにすることです」と話しました。

 

これは実際には、事業主はあらゆるイーサリアムトークンで決済を受付けることができ、その支払われたトークンが瞬時にどんなトークンにでも交換できることを意味します。

 

例えば、購入者がDAIトークンで支払いたいと考え、販売側はETHで受け取りたいと考えた場合、KyberがDAIからETHへ自動変換し、販売側へETHで届けるということです。

 

そしてLuu氏は、自身の目標達成を裏付ける経験を持っています。1つ目に、彼はイーサリアムのセキュリティツールであるOyente の創業者として、またスケーリングソリューションであるシャーディングを利用するブロックチェーン、Zilliqaが活用するプロトコルを構築したことで知られています。それら全て、瞬時のイーサリアムのトークン交換を実現する分散型取引所のKyber Networkを創立する前に行われています。

 

Luu氏は、「Kyberでは、ERC-20トークンに活用事例を与えることを目的にしており、トークンをシームレスに決済レンディングの担保ファンドへの投資などに活用できるようにするつもりです」と言っています。「これにより、トークンのより多くの活用事例が作られていくに違いありません」

 

Luu氏によると、Kyber Networkは既にイーサリアムゲームを主導するEtheremon、人気ウォレットのMyEtherWalletやCoinbase、そしてイーサリアム上のマイクロブログ・サイトのPeepethなどとの統合・パートナーシップを確保しています。

 

「イノベーションを強制するものもおらず、誰もが統合可能です。」Luu氏はそう説明し、

正しく事が進めば、このプロトコルは分散型エコシステムの全てをまたがった価値の交換を促進する、分散型経済のトランザクションレイヤーとなるはずです

と付け加えました。

OSI参照モデルに準じたブロックチェーンのレイヤー構造は、大石氏の以下の記事を参考にしてみたください。

ブロックチェーンのレイヤーモデルについて
ブロックチェーンのレイヤーモデルについて

上記ブログの図で言えば、Kyber Networkは “Interoperability Protocol” のレイヤーに該当します。

ちなみにKyberは “GORMOS” というPlasmaチェーンもリリース予定なので、”Offchain Protocol” も構築します。

 

Kyber Networkは本日、開発者助成プログラムも発表しており、「Kyberのオンチェーン流動性プロトコル上のプロジェクトに、経済的サポートを行う」予定であるとLuu氏は話してくれました。

 

そして既に、CanalやMoatFundといったスタートアップには助成金が支給されています。

 

流動性コントラクト

暗号通貨業界が直面している主要な技術的問題は、流動性です。 ー 暗号通貨の実用性と安定性に関わる用語です。

 

長年にわたるLuu氏の研究の焦点は、流動性にありました。そしてそれこそ、異なるトークン間の交換をシームレスにするKyber Networkを創立するきっかけとなりました。

 

実際、Luu氏がKyberをビジネス社会に適用させたことは、DEXの基礎となる技術の逸脱ではありません。むしろ、技術により幅広い活用事例を与えるものです。

 

「技術的な構造で言えば、異なるものはありません」Luu氏はそう言います。

 

分散型取引所は、オンチェーン流動性プロトコルの一つの活用事例です。オンチェーン流動性プロトコルを活用する単なる一つの方法に過ぎません」

 

Kyber Networkは「我々は”オンチェーン流動性プロトコル“であり、DEXはユースケースの一つ」という考えを持っているため、DEXと呼ばれることに必ずしも喜びません。

 

話を戻すと、Kyberコントラクトには2つの主要なコンポーネントがあります。

 

一つでは、瞬時のトークン間交換を司るコントラクトの観点、もう一方は”Kyber リザーブ”として知られるものです。いわゆる”流動性プロバイダ”はトークンとETHを、燃料として活用するためのプールへ引き渡します。

 

全てはオンチェーン(イーサリアムブロックチェーン上にあるスマートコントラクトで行われるという意味です)で行われるため、 取引のために信頼すべき仲介者に依存しないのです。

 

Luu氏はCoinDeskに、「これらの特徴は、オープンなプロトコルに不可欠な要素です。価値交換を求める全ての主体に許可不要で活用してもらうことができますし、彼らの間のトラストレスなコラボレーションを促進できるからです」と語りました。

 

多くの(d)Applications

プールにトークンを引き渡したユーザーは、いつでも資金を出金できます。

 

これは、熱心な暗号通貨支持者には心配の種であり、DEXでありトークン作成プラットフォームのBancorが$1350万のハッキングを受けた後はこの懸念は特に顕著になりました。

 

しかしLuu氏によると、Kyberコントラクトはコード内の資金が安全であることの厳しいセキュリティテストを受けているということです。

 

複数の監査も受けており、Kyberコントラクトは流動性プロバイダが自身の資金をコントロールできるよう構築されているため、仮にセキュリティの穴があった場合でも、ユーザーの資金が失われることはありません

 

Luu氏によれば、このテクノロジーがビジネスと金融サービスの多くの決済ソリューションを強化できるということです。

 

Luu氏は「このプロトコルは多くの取引や決済フローを完全に、複数の主体間でも単一ステップで行えるようにするのです」と語ります。

「このプロトコルなしに、これらの活用事例は達成がとても困難か、もしくは不可能でしょう」

 

これが可能になれば、商取引で同時に複数トークンを受け入れ、受けたトークンをシームレスに他のトークンに交換できます。Luu氏はテクノロジーがイーサリアムエコシステム内の分散型アプリケーション(dapps)も高度に便利なものにするだろうと予想しています。

 

「興味深い決済パターンと金融的な活用事例の多くには、複数の主体の間で複数トークンを交換することが求められます。従ってこのメカニズムは多様なdappsのイノベーションを起こすために不可欠なものです」とLuu氏は語りました。

 

より広い視野で、彼はこう締めくくりました。

 

ユーザーが簡単に決済に使えて、さらに開発者も簡単にdappsと統合できるようにして、トークンをさらに流動的で便利にする。それが私たちの役割です

 

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